朝食はゴマ団子と、……これはなんだろう。小麦粉の生地を焼いてる上に卵を割って一緒に焼いて、具材をはさんだもの。ふっくらしてて美味しい。朝から食べすぎ?
天気は良い。さて、走らねば。
準備をして、自転車に荷物を取り付けようとした時点でフロントのフェンダーがタイヤに干渉してるのを発見。バイクに突っ込まれた後遺症。それを直してたら少し遅れて9:45に出発。
管理人のおじさんは荷物の取り付けとかを手伝ってくれて、最後に握手をして別れる。
↓居心地の良かった海星商务宾馆の人たち
蘭州は「シルクロードと黄河が交差する街」として有名なのに、まだ黄河を見ていない。なのでまず黄河沿いの道に出て、そのまま街を抜けよう。川沿いだったら信号も少ないだろう。
黄河に出るまでに渋滞に巻き込まれたりしつつも、少し走ればすぐ黄河。でもなかなか良い停車ポイントが無いのでしばらく進み、中山橋というところで停車。
はじめてみる黄河は土の色。大地を削った色だ。そして想像以上に流れが速い。黄河は水運にも使われていたのだろうか? だとしたら遡るのは大変だったろうと思う。
観光客が多くて落ち着かないので早々に立ち去る。どうせこの後もしばらく黄河沿いに上流へ向かうのだ。
蘭州は黄河沿いに東西に長い街。道は2輪車レーンが整備されてて走りやすい。遊歩道には観光客がいたり地元の人が散歩してたり。
快調に走るものの、本当に東西に長い。西側の工業地帯を過ぎて蘭州を完全に抜ける頃には昼になっていた。
ここでまたも渋滞に巻き込まれる。新しい高架の道を作ってるらしく、その迂回路がガタガタの未舗装で狭く、途中なぜか水が流されていてドロドロ。誘導員なんてもちろんいない。中国の道路工事現場はみんなこんなものだけど、対向車線にサイレンを鳴らした救急車が渋滞に巻き込まれていて、さすがにこれは酷いと思った。だって、たかが道路工事でひょっとしたら人が死ぬかもしれないのだ。迂回路をもう少しマトモに作らなかったがために、助かる命が助からないかもしれないのだ。
でもこれは中国とか関係なく、どんな人でももっと意識しなければいけないことだと思う。例えば医者であれば、その仕事が人の命に直結するということはわかりやすいけれど、そうでない仕事(例えば道路工事の現場監督でも飲食店の従業員でも)であっても何らかの形で自分の仕事が人の命を危険に犯してしまう可能性があるということを認識しなければいけないのだろうと思う。日々の仕事に追われていると、そういうことは忘れがちになってしまうけれど……。
なんてことを考えながら自転車を漕ぐ。1時間ほど走って昼休憩を取り、そこからは黄河と別れて北上する。
この道も川沿いの道で比較的緩やかな道。と思っていたら意外に登る。確かに傾斜はきつくは無いけれど、ジワジワと登り続ける。
日差しも強く、身体から水分が失われていく。これは砂漠地帯を走るときはもうちょっと対策を考えないと危ないな。
多分、半袖より長袖のTシャツを着て日差しを遮った方が良さそうとは思うのだが、問題は頭。ヘルメットだけだと顔や首には日が当たるから、ブーニーハットみたいなのが欲しい。日本で買っておけばよかった。でもそれだとヘルメットは被れなくなるから、悩ましい。
夕方になると雲が出てきて少し涼しくなった。標高が高いから日差しさえ無ければ過ごしやすい。そして気がつけば標高は1900m。蘭州が1500m位だから、400mのアップ。休みの間にルートの確認はしたけれど、グーグルマップにアクセスできなくて標高の確認はできなかったので、まさかこんなに登るとは思わなかった。
ヒィヒィ言いながら進み、最終的には2100mまで登り、本日の目的地「永登」の街へ。今日のルートにぴったりの名前じゃないか……。この頃には空に黒い雲が出始め、風も強く雨が降りそうな雰囲気。
街の入り口に招待所があったけれど、とりあえず中心地まで移動して最初の賓館に入る。どうも小奇麗な宿に慣れてしまうと、小汚そうなイメージの招待所とかに入るのを躊躇してしまう。良くない。
値段を聞いてみると138元。あ、これは全然駄目だ、と思って出ようとすると、「予算はどれくらい?」という感じの事を聞かれた。「今日は上限60元!」と決めていたのでそう伝えると、周りの人と少し話してから「それで良いよ」ということに。部屋を見せてもらうとトイレ・シャワーつきの綺麗な部屋で確かに138元くらいしそう。どうやら荷物満載の自転車を見て特別に安くしてくれたようだ。なんという太っ腹! 驚きながら「謝謝!」と言う。
予算の上限いっぱいにはなってしまったけれど、素直にそのご好意に甘える。このときもパスポートを見せるまで日本人とわかっていなかったみたいだけど、まわりにいた宿の主人の家族も笑顔で見ている。良い宿に当たった。
夕食は肥肠烩面。豚の大腸が入っている煮込み麺。外は雨がパラパラと降りだして少し寒いくらいなので、暖かい麺がありがたい。
宿に戻って明日のルートを確認(当然ネット可だった)。そしたら明日はさらに登るようだ。後半の峠は3000m近い標高がありそう。なんと……。
今日は早めに寝ないと。
【走行データ】
走行距離:118km
総走行距離:3392km
いつも見てます。
すごいですね、中国。
僕も海外自転車旅行を目指してお金を貯めてるサラリーマンですが、
旅の中での盗難対策はどのようにされているのですか?
店で食事をしている時など自転車にくくっている荷物はやはりそのままなんですか?
みなさんどうされているのか気になります。
いつも見てます。
すごいですね、中国。
僕も海外自転車旅行を目指してお金を貯めてるサラリーマンですが、
旅の中での盗難対策はどのようにされているのですか?
店で食事をしている時など自転車にくくっている荷物はやはりそのままなんですか?
みなさんどうされているのか気になります。
おお、ありがとうございます!
少しでもお役に立てれば嬉しいです。
装備関係の記事も書きたいのですが、なかなか……。
盗難対策についてですが、これは確かになかなか難しいですね。
自分も教えて欲しいです(笑
財布などの貴重品は身につけるとして、自分はカメラ等はオルトリーブのフロントバッグに入れて、食事のときは自転車から外して持って行きます。
他に同じくオルトリーブのサイドバッグ(バックローラー・クラシック)を自転車の前後左右の計4個と、SeeToSummitの防水バックパックをリアのキャリアの上に乗せて使っていますが、パソコン関連を入れているフロント側の2個だけ鍵を付けています。
この鍵は旅行用品店で売ってるような細いワイヤータイプのナンバー錠で、上手いこと使うとバッグの口をロックすることができます。
ただ、それでも走行中はロックをかけてはいません。
食事や宿に金額を聞きにいく時なんかも自転車に付けたまんまです。
また、鍵をかけたところで切ろうと思えば簡単に切れてしまいますし、バッグごと盗まれたら意味がありません。
現実的に常にバッグを持ち歩くわけにはいかないので、この辺は諦めどころですね。
そのかわりできるだけ自転車に目が届くような店で食事を取ったり、まわりにいる人たちの雰囲気を観察したり、そういう点で注意するようにしてます。
因みに、中国はそういった点では安全な方なのかなと感じています。
もちろん日本と同じ感覚では駄目でしょうけど、でも他の中国の人たちを見ていると結構無防備です(笑
でも油断しないように気をつけます。
長くなりましたが、そんな感じです。