7/9 武威→張掖の南東114kmの地点 (113km)

朝起きると雨は降っていない。天気予報を確認しても回復傾向。やった。

朝食に出たがこの辺では屋台が出てなくて果物くらいしか買えない。仕方ないので開いてる店に入って朝から牛肉麺。でも結構にぎわっていて、みんな麺を食べてる。

なんだかんだしてたら出発は10時前。でもまあ今日は慌てなくても良いかな。

ここ武威から次の大きな街「張掖(Zhangye)」まではおおよそ240km。2日間で走る距離だが、その中間あたりの区間には街がない。小さな集落ならあるかもしれないが、恐らくは野宿をすることになる。人に見つからないように野宿ポイントを探すにはある程度遅い時間まで待つ必要があるから、今日はあまり早く出ても仕方ないのだ。

↓武威も歴史がある街のはずだが、いつも通り特に観光はせず

　
今日も登り。急な坂は無いはずだが、一日かけて緩やかに800m以上は登りそう。脚の調子は悪くは無いものの、天気がパッとしないので気分もパッとしない。まあ、雨が降っていないだけありがたいんだけど。

10時くらいに出発するとあっという間に昼食の時間になってしまう。まだ大して走っていないけれど、ちょうど小さな町に到着したので適当な店に入る。ジャージャー麺。うどんみたいな麺に少しピリ辛のドロッとしたタレがかかっている。中国に来てからはこれが初めてだけど、ここのはそれほど美味しくなかった。不味くも無いんだけど。

　
午後、街から出たら太陽光発電所があった。中国は土地があるんだから、こういう分野で頑張っていって欲しいと思う。

↓土壁の家

　
ところどころ舗装が悪くてペースが上がらない。ところどころに荒野が見え出す。まだまだここから進むが、なんとなく野宿ポイントを探しながら進む。

15時ごろに永昌という街に到着。ここで休憩と買出し。野宿に備えて水を買い足す。他にもチョコレートとか買ってたら27元にもなってしまった。
街を出たところで道路工事がやっていて、ここの迂回路も素敵だった。

↓まあ、立派な迂回路ですことふざけんな。

もう、「とりあえず迂回路作っといたから、あとは上手いことやってね」って感じのところが多い。
　

この辺から山が近づいてくる。やっぱり山が近くに見えると良いな。見ていて飽きない。

　
夕方頃に前方を走る自転車が見えた。荷物を積んでて、旅行者の雰囲気。高速のインターにあるガソリンスタンドで追いついたが、こちらに気づかずに別の方向に行ってしまった。残念。でも地図を見る限りその人が行った方向には特に何も無さそうだったけど、大丈夫なのかな。
そのGSで炭酸のドリンクを買い足して休憩。

↓店番の男の子

特に標識も無いけれど、GSの脇にある細い道が国道312号。もうただの農道だ。これ、GPSが無かったら進むの躊躇するだろうな。

　
この辺は多分2000m弱で、ここからさらに登るはず。
綺麗な高原風景の中を走る。羊飼いのおじいさんと何度かすれ違う。こちらから手を上げて笑顔で挨拶すると、向こうもとても素朴な笑顔を返してくれる。写真撮らせてもらえばよかった。

　

序盤は登ったり下ったり、そのうちにひたすら上り坂になる。途中小さな集落があって、探せば宿もあるかもしれないけれど、気分はもう野宿。野宿ポイントを探すのも大変ではあるけれど、宿探しをしなくて良いというのもそれはそれで気楽。

最低100km、目標120kmと決めて走り、それを目安に野宿に良さそうなところを探す。 野宿での安全を確保する上で、自然環境に気をつける（例えば河原では増水、平地では風や落雷）のは当然として、人に見つからないというのも重要な条件だ。まあこの辺の農民が旅行者に対して危険を及ぼすとも思えないけれど、落ち着いて寝るためにもひっそりと野宿したい。幸いこのあたりは集落から少し走れば草原が広がる無人地帯だし、起伏もあるから道路から見えない場所も多い。油断してると羊の群れを連れたおじさんに出会うことはあるけれど、夜になってしまえばさすがに放牧はしないだろう。

しばらくして風力発電設備の管理用道路と思われる道があったので、その道に入ってみる。少し進むと干上がった川の近くに良さそうな場所が。水はけの悪そうな土が露出していて汚れそうではあるけれど、若干傾斜しているから雨が降っても水浸しになることは無さそう。よし、今夜はここだ。

風力発電所があるということは風が強いということなので、張綱も使ってテントをしっかり張る。20時でもまだかなり明るい。

　
久しぶりの野宿、というか中国に来てからは初だ。今までのところはどこも農地が多くて、思った以上に野宿できそうなところが無かったな。まあどちらにしろ、少し走れば宿が見つかったから、あえて野宿する気もあまり起きなかった。

でも、これ、これだよやりたかったのは。やっぱり野宿は楽しい。下手な宿より安全で落ち着く。野宿生活が続くとさすがに大変だし疲れるけれど、ずっと宿というのも面白くない。
まあ食事だけは簡単なものになっちゃうけどね。インスタントラーメンの夕食。

食後は日記を書いたりして、22:30頃に就寝。曇ってて星が見えないことだけが残念。

　

【走行データ】
走行距離：113km
総走行距離：3683km