7/15 清泉→野宿(瓜州の手前100kmの地点) (112km)

二度寝したら寝坊。8時起床。手持ちの食料と昨日頂いた果物で簡単に朝食を済ませ、10時出発。

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宿の主人は俺が出発するまで待っていてくれたようで、自転車の準備が終わると鍵を閉めてどこかへ出かけていった。
すみませんお待たせして。

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そういえばまだヒマワリの種を食べてないな

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緩やかな下り道と追い風で順調に進むが、すぐにトラブル。

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この写真を撮って、あの緑があるところに商店がありそうだからあそこで休憩しよう、と思って坂を下ると前輪のあたりからかすかな異音が。見てみると、右側フロントバッグの樹脂のフレームを固定するネジが外れている!

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どこで外れたのか、そのネジはもうどこかに行ってしまっていた。

ネジは裏側から樹脂のナットで固定されてるのだが、振動で緩んできてしまうのだろう。実はこのトラブル、これまでに何度か起きている。出発から一ヶ月も経たないうちに一回目があり、そのときは宿を出る前に気づいたが、その後何度か走行中に外れる事態が起きている。それ以来、休息日ごとにネジの締め直しをしていたのだが、なにせナットが樹脂製なので恐らくネジ穴が“バカ”になってしまったようだ。

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これはいずれネジを紛失してしまうかもしれないと思っていたが、予想以上に早い段階でなくしてしまった。

このバッグ、ドイツのORTLIBE(オルトリーブ)というメーカーのBack-roller Classic(バックローラー・クラシック)というモデルで、長期自転車旅行者の間では定番の装備。完全防水で信頼性のある製品なんだけど、まさかの事態だ。そもそもなぜあのナットを金属製にしなかったのかよく理解できないけれど、自分も信頼していたメーカーだけに少しがっかりだ。他の人も同じようなトラブル起きてるのかな?

とりあえず他の場所(比較的負荷が少ない箇所)のネジとナットを移植して、その場をしのぐ。落ち着いて作業できる宿に着いたら日本から持ってきたボルト・ナット類で何とかしてみよう。

はあ、序盤からテンションの落ちる展開になってしまった。

 
他のバッグの点検もしたので結局1時間くらい作業しただろうか、12時近くなって走行再開。
すぐに赤金という町に着くが店は見当たらない。ガソリンスタンドで水とスプライトを購入し、お菓子で昼食。チョコを食べたが、暑さで半液体になっていた。

良い味出してる車。これでも現役。
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ひたすら荒野の走行で、非常に熱い。午前中のショックを忘れるほどだ。

道は今日もひどい舗装、時々未舗装。工事中のまま放置されてるようなところもあって、道の分岐点にも案内は無い。これ、GPSがなかったら絶対に道を間違える。

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熱いのでこまめに休憩したいのだが、日陰が無いので困る。日向で休憩しても熱中症の危険が上がるだけだから必死で日陰を探す。ようやく見つけた電柱の細い影で休憩。

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このときにはチョコは完全に液体になっていた。これはもう一種のエナジードリンクだ。
 
312国道の3000km地点。上海からの距離らしい。
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周囲は大規模な風力発電所
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16時に玉門に到着。マトモな昼食を食べられなかったので、少し遅いが牛肉麺。そして冷たい炭酸とアイス。

今夜は野宿になりそうなので水も買い込む。お茶も含めて6Lの水分。この街を出ると次の瓜州という街まで小さな集落しか無さそう。商店があるとは限らないので多めに買出し。

17時に街を出る。この時間でも強烈な強い日差し。日に当たるとジリジリと肌が焼かれるようだ。もうこの街で宿を探してしまおうかという誘惑に駆られるが、いやいやそしたら明日が辛くなるだけだ。
街を出るときにもう一度だけ冷たい炭酸を買って気を引き締める。

少し走ると小さな町があって商店もあったが、そのあとはひたすら農地。近くを川が流れているらしく緑豊か。

312はもはや高速の側道。時々高速を渡る為の陸橋があり、その度に道が大きく曲がって登りになる。

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19時まで走行して110km程度のところで農地が途切れ荒野が現れる。瓜州までは直線で後100kmほど。やはり宿があるような町は無かった。さて、ここから進むか迷う。地図によると少し進んだところに道の分岐点があって、ひょっとしたらトラック宿みたいなのがある可能性もある。しかし無かった場合は荒野で野宿することになる。それでもかまわないんだけど、見た感じだとあまり起伏がなく人目を避けられる場所があるか微妙。そして日差しも遮れないし、また風力発電所が見えてきたので有刺鉄線で荒野に入れなくなる可能性も高い。少し引き返せば、人里は近いものの畑の中の防風林に野宿できそうなところはあった。
ん~、ここは無難に引き返すか。

2kmほど戻って防風林(といっても幅は狭く、用水路に沿って木が植わってる程度)に入る。道から離れて人目は避けられそうだが、羊の分が多いのと、くぼ地になっていて水が流れた跡がある。畑に水を流す際、場合によってはここに水がたまるのかも。ちょっと嫌な感じだったけど、まあ多分大丈夫でしょう。

明るいうちに先に日記を書き、インスタントラーメンの夕食を作る。外の気温は下がってきたが、テントの中は暑い。出来れば外で食べたいけれど、そうすると今度は蚊が凄い。日中は暑すぎて蚊も休んでいたのだろう、気温が下がって奴らも活動開始だ。
この辺の蚊はなかなか強烈。服の上からでもチクチクと刺されるのがわかる。マラリアや日本脳炎の流行地ではないはずだから大丈夫だと思うが、極力刺されないように身体を動かしながらラーメンをすする。

22:30頃、明かりを消して寝ようとすると、テントの後ろを人が通った。どうやら水路の見回りらしい。
なんてこった、暗くなったらこっちのものと思っていたけど、案外夜遅くまで仕事している!
しまったな、やっぱり人里が近いとあまりよくないか。まあ危険は無いと思うけど。

温度が下がらないテントの中で冷たい飲み物を恋しがりながら、少し落ち着かない気持ちで眠りに落ちた。

 
【走行データ】
走行距離:112km
総走行距離:4253km

カテゴリー: 中国(China) パーマリンク

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