8/26 温泉→サリム湖(賽里木湖) (60km)

9時に宿を出発。走り出す前にタイヤに空気を入れようと思ったら空気入れが壊れてしまった。TOPEAKの携帯ポンプを使っていて少し前から調子が悪かったのだが、とうとう壊れてしまった。詳しい構造はわからないけれど、自転車のダウンチューブの下に取り付けたまま雨風にさらされていたのが原因か、内部のピストン部分が壊れてしまったようだ。

空気入れが無いとパンクしたときに行動不能になってしまう。とりあえず今のところは同行者がいるので問題ないが、次の町に着いたら新しいものを買わないと。

町を出る前に久しぶりの刀削麺を食べる。

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町を出ると少しだけ上り、そこからはいったん1100m程度まで標高を下げる。サリム湖まではまだまだ登りなので標高下げたくないのだが……。
坂の上から振り返ると綺麗な山と温泉の町が見えた。

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途中の村で最後の買出し。ここを過ぎるとサリム湖まで店は無いらしい。そもそもサリム湖に商店があるかも怪しいところだ。食料はあるので水とお菓子、それにビールを買い込む。登りが始まるから1グラムでも軽くするべきなのに、これだけは外せない!

サリム湖方面への道に入ると登り道が再開。しかも向かい風まで吹き始めた。今日の道のりが過酷なものになる予感がしてきたな。

一つ目の坂を登りきるとタルチョがあった。
タルチョはチベット仏教の5色の祈祷旗。後で調べたらウイグル自治区のモンゴル族がチベット仏教を信仰しているとか。たしかにボルタラの町にはモンゴル族の自治州があった。

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ここを過ぎるとしばらくは遮るものの無い比較的平坦な道になる。景色は綺麗だがとにかく風が辛い。

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休憩中におふざけ。こうでもして楽しい気分にしないとしんどい。

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気温は低め。午後になって雲が出始め、遠くでは雨が降っているようだ。お菓子を食べたりしながらゆっくりと進む。

夕方、サリム湖への本格的な登りが始まるあたりで小さな建物があった。商店では無さそうだったが、水くらいは貰えるかもしれないとケイさんが突撃する。
すると中ではカザフ族の人たちがお酒を飲みながら談笑しているところだった。珍しい自転車の客を歓迎してくれる。

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このオジさんはこのあたりの森林管理員だそうだ。でもそんな人が昼間から酒を飲んでいて良いのかとは思いつつも、民族楽器のドンブラを弾いてくれたりして楽しく過ごした。

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さて、登り始める。

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斜度は急になったが、谷に入って進行方向が変わったので風が穏やかになったのは助かった。そしてなにより景色が綺麗。

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途中、ケイさんが「穴リスがいますね」と。
確かに注意して見ながら走っていると、自転車に驚いて逃げていく穴リスがよく見つかる。

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ユキさんが乗った自転車が倒れてしまったときに、バイクで通りかかったおじさんが助けてくれた。この人もカザフ族らしく、しかも酔っ払っている雰囲気。みんな良く飲むな。
その後も、バイクで先に行ったおじさんがビールを飲みながら待っていてくれたりして、辛い登りでも楽しい。

 
 
20時を過ぎてもまだ登りは終わらない。
虹を見て元気を出さないと。

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日が暮れる。

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21時を過ぎてようやく峠のピークに到着。2200m。登りきった達成感を味わうのもそこそこに、野宿場所を探すべく暗くなった中をライトをつけて下り始める。

坂を下っていくとかすかに残った西の空の明るさで湖が見える。でかい!

100mほど慎重に下って湖の近くに出る。もう暗くてよくわからないけれど、道の分岐の辺りに明かりのついた小屋があった。ここまで暗くなってしまったら、人のいる敷地内にテントを張らせてもらったほうが安全かもしれない。
小屋の中には警察のようなマークの入った制服を着た男性が数人いた。事情を話すと「全然かまわないよ!」という感じで許可してくれたので、ありがたくテントを張らせてもらう。

真っ暗で、しかも辺りが開けて風が強くなった中、3人で協力しながらテントを張る。

さすがに2000m以上の場所で日が暮れると寒い。お湯を沸かしてラーメンとビールの夕食。ただのインスタントラーメンだけれど、頑張って走った後だととても美味い。
テントの中で服を着込んで暖かいラーメンをすすると、ようやくホッと一息つける。もう午前0時だ。

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外に出ると今日も星が綺麗。疲れてはいたけれど少しだけ星を撮る。

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ダウンの寝袋に入って寝仕度。今日は良く眠れそうだ。

 
 
【走行データ】
走行距離:60km
総走行距離:6349km
 

カテゴリー: 中国(China) パーマリンク

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