ここテュルキスタンの街では観光したい場所があった。それがコジャ・アフメド・ヤサウィー(ホージャ・アフマド・ヤサヴィー)廟。
詳細はリンク先を見てもらうとして、こういう廟は見てみたいと思っていた。ウズベキスタンには多くあるイメージだが、カザフでは大きなものはここくらいにしかないだろう。
観光という点では、広大な国土のわりに見所が少ないカザフスタン。その少ない見所の内のひとつがここだ。
宿からは自転車で5分くらい。入場料は無料で、そのかわり撮影料(200テンゲ、撮影枚数が多い場合は500テンゲだそうだ)を取られた。
タイルの鮮やかな青、そしてレンガの土色と青空の対比が美しい。様々な形の幾何学模様も興味深い。
「世界遺産」「観光地」というイメージで見に行ったが、やはりそこは今でも聖地であり、祈りの場であった。
中国でも中央アジアでもあまりイスラム色の濃くない地域を旅しているので、ここで少しでもイスラム文化に触れられたのは良かった。僕は無宗教者だが、信仰とは別の立場で宗教に対しての興味を持っているし、実際に宗教施設に行くとなんともいえない不思議な気持ちになる。信仰という自分には無い精神状況が、今まわりにいるこの人たちにとっては人生において重要で大きな割合を占める要素である、それを目の当たりにするのは日本で生活している時にはあまりないことだった。
異文化に触れること、それは普段は表に出てくることのない感覚や想いを呼び起こしてくれる。それこそが旅の楽しみといえるかもしれない。