1/13 テキルダー→Malkara (60km)

今日の朝も部屋でインスタントラーメンを作ったのだが、ガソリンコンロのプレヒート時に出る煤がすごい。ガソリンの質が悪いのだろうか?
 
 
イスタンブール以降投入した新兵器・魔法瓶。これで寒い日も休憩の時に温かい飲み物が飲める。

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最初は現地で買おうと思っていたのだが、トルコで買うと思ったほど安くないので、折角だから日本から持ってきてもらった。

サーモスのJNL-500というもの。容量は500ml。保温力はしっかりしていて、朝に熱々のお茶を入れておけば、内容量が減って多少ぬるくはなるが、それでも夕方まで温かい。

蓋はワンタッチで開けられて、自転車に乗りながらでも飲めるが、熱い飲み物だと火傷の危険あり。飲み口が広いから多少は冷ましながら飲めるが。

自転車のボトルケージに挿すには少し細い(日本の500mlペットボトルと同じくらい?)ので、適当な靴下を履かせている。万が一落としたときのクッションにもなるからこれが丁度良いかも。

 
 
 
出発時に宿の人からチャイを頂く。最近は寒いから飲み物を飲むとトイレが近くて困るのだが、それでもチャイは美味しいので飲んでしまうね。

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9時半に出発。今日は海岸を離れて内陸に入っていく。スタートから登りなので身体にこたえる。

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と、200mほど登ったところでスタンド用の木の棒を忘れたことに気付く。またかよ!

もうここまで登っちゃったよ……。

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距離にして5km程度だが、引き返すのは面倒すぎる。幸い木の枝が多く落ちていたので、手ごろな太さの枝をアーミーナイフのノコギリで長さを調整して新しい棒を調達。

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出発する前はアーミーナイフがこんなに活躍するとは思っていなかったぜ……。
 
 
 
町の辺りの雪はほとんど解けていたが、たかが200mでも標高を上げた丘の上には雪が積もっている。気温は5℃以下で北風も吹いているが、日差しがあるのでそれほど寒くない。

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今日もひたすらアップダウンの繰り返し。風邪が治りきっていない影響もあるのか力が入らず、進みが悪い。おまけに気持ちも盛り上がらず、下を向いてとりとめもなく考え事をしながらペダルを漕ぐ。綺麗な景色も心に響かない。

なんとなくGSのレストランに入る気にならず、昼を過ぎても漕ぎ続けていた。ゆっくりと坂を登っていると対向車線から声がかかった。自転車旅行者だ!

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彼はイタリア人で、この先インドまで行くそうだ。

自分の英語力の無さももちろんだが、向こうも冷えて舌が回らないらしく、英語がほとんど聞き取れない。とりあえず「ギリシャのアレクサンドロポリスが良かった」という情報を教えてくれた。

それにしてもこの時期に東行きの自転車旅行者に会うのは珍しい気がする。
 
 
 
14時を過ぎていい加減疲れてきた。考えてみれば今日はまともに休憩しないままここまで走ってきている。Malkaraという町の手前のGSにロカンタがあったのでそこで昼食。タマネギの上に卵が乗った煮物。タマネギの甘みが出てて美味しい。8リラ。

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食べ終えてロカンタを出ると隣のチャイ屋から声がかかって、チャイを頂いた。

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平日の昼間からストーブを囲んでのんびりとチャイを飲む人々。なんだか良いねぇ。

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もう時間は15時。これ以上走るのは面倒になってしまった。この町で宿を探そう。
 
 
 
人に聞きながらホテル探し。1軒目に入ったところは50リラと高い。この町に他にホテルがあるか聞いたら「無いよ」と返ってきたので今日はGS泊も覚悟したが、他の道行く人に聞いてみたらまだホテルはあるようだ。

街中を移動していると小学生くらいの男の子の3人組に絡まれた。一人は火がついていないタバコを指に挟んでいる。おいおいお前、その年でそんなんで将来大丈夫かよ。

とりあえずその子たちにホテルの場所を尋ねると「案内するから1リラちょうだい」というようなことを言ってきた(多分)。「あー、はいはい、でも俺お金ないよ」と適当に答えながら進むとホテルの看板が見えた。

その子たちは値段を聞きに2軒目のホテルに入っていくまで付いてきたが、そこが60リラとさらに高かったので外に出るともういなくなっていた。

変わりに別の2人の男の子がいて、また付いてくる。今度は自力で3軒目のホテルを見つけたが、その2人がドアを開けて自転車を中に入れるのを手伝ってくれた。そして予想通り「マネー、マネー」。あのね君達、そんなことで報酬をもらえるなら俺だっていくらでもやるよ。

ポケットをまさぐって「お金は無い」というジェスチャーをするとすぐに諦めてくれたが、なんとなく気が向いて日本から持ってきた「カンロの梅のど飴」を一つだけあげた。これが日本の味だよ。あんまり甘くないだろ。

それにしても、こういうのはトルコでは初めてだ。どことなくガラが悪い感じはするもののそれほど貧しい町にも見えないし、安易にお金を渡すような観光客が訪れる町でもないと思うのだが。
 
 
3軒目のそこはトイレ・シャワー・Wifi付きで40リラで、そこから値切って35リラになった。まだ少し高いけど、今日はもうここで良いや。

因みに宿の受付のおばさんはブルガリア人らしく、ああ、国境が近いんだなと感じる。

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↓見晴のいい部屋
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荷物を置いてからビールでも買いに行こうと外に出ようとすると、受付の人が変わっていた。そのおじさんは少しだけ英語が喋れたのでしばし会話。「仕事は?」と聞かれたので「機械関係の仕事をしていた」と答えると、そのおじさんの息子も似たような仕事をしているらしく、会社のHPなんかを見せてくれた。自慢の息子なのだろう。

街をぶらぶら歩いたが、やはりどうも疲れている。今日も節約のために自炊しようと思ったが、面倒臭くなったのでホテルのおじさんが勧めてくれたキョフテ屋に行ってテイクアウトしてきた。そういえばテキルダーからここまでキョフテの看板を掲げたレストランを何件も見かけたので、この辺の名物なのかもしれない。

キョフテ(肉団子)をはさんだサンドイッチとアイラン(ヨーグルト飲料)のセットで5リラ。

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宿に戻るとさっきのおじさんが水とフルーツをくれた。他にも、テレビをつけてNHK world(NHKの海外放送)を見せてくれたりと、何かと優しい。自分の息子と突然現れた日本人の自転車旅行者との共通点を見つけて嬉しかったのかもしれない。そう思うとこちらも嬉しくなってくる。
 
 
 
【走行データ】
走行距離:60km
総走行距離:11917km
 

カテゴリー: トルコ(Turkey), 装備 タグ: , , , , パーマリンク

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