1/26 イプサラ→アレクサンドルーポリ(Alexandroupoli) (55km) ―ギリシャ入国―

 
今日こそ本当に出発します。本当です。

日当たりが良く、暖かい快適な部屋だった。ネット環境を除けば。

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これからのルートだが、ギリシャに入国しその先はアルバニアからアドリア海沿岸を北上、イタリア北部を横断して、フランス、スペイン、そしてポルトガルへと向かう予定。

当初はギリシャからイタリアへ船で渡ろうかとも考えていたが、今回はバルカン半島を走ることにした。

その理由として、

①イタリアは普通の旅行でも行けるが、バルカン半島諸国は今回のような旅でもないと行く機会がなさそう

②イタリア北上するよりバルカン諸国の方が物価が安そう

③アルバニアからクロアチアにかけてはシェンゲン協定圏外なので、「シェンゲン圏内は90日以内の滞在が可能」というリミットに多少の余裕を持たせることが出来る

である。

イタリアも魅力的ではあるが、できれば時間・資金共に余裕のある状態で暖かい季節に走りたい。また気候の問題でバルカン半島内陸部もパス。

そういうわけで全陸路でポルトガルを目指すことになった。最近明らかに旅疲れが出てきているので、途中で挫けないか大変不安である。

 
 
 
天気は小雨。予報だと午後からは回復するようだ。今日に限って部屋でネットが繋がるという悔しい状況にもめげずに準備を進め、ホテルの人に見送られて10時前に出発。

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イプサラの町から国境までは6km程度。強い北風が吹く中、車のほとんど通らない道を進む。

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国境に到着。ガラガラに空いている。

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入国時と同様、問題なく出国スタンプを押されてゲートを通る。

国境手前には両替屋等はまったく無かったが、イミグレを過ぎてから免税店と並んで銀行があった。ここで残ったトルコリラをユーロに両替したが、細かいユーロ紙幣が無いのか端数はトルコリラで返された。なんだそれ、意味無いだろ。

また、日本で準備しておいた緊急用の米ドルもユーロに変えようとしたが、恐ろしくレートが悪い(手数料がかかる?)のでとりあえず今日乗り切れる分だけを両替。使えない両替窓口だ。

余ったトルコリラは近くにあった商店でお菓子を買って消費し、いざギリシャへ。
 
 
 
国境は川。今まで越えてきた国境と違い、ここは路面にハッキリとラインが書かれている。国旗も立っているし、国境の前後には両国の兵士が銃を持って警備している。こんなに国境らしい国境は初めてだ。トルコとギリシャは歴史的にあまり仲が良くないようなので、そういう経緯もあるのかも。

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↓トルコ国内の走行距離、約2047km
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↓東京からEUの入り口まで、11977km
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ギリシャの入国は二つ三つ質問を受けたものの、問題なく出国スタンプを押された。

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イスタンブールのボスポラス海峡を越えた時点で一応ヨーロッパ入りと考えることも出来るが、それでもやはりトルコはアジアの国。ここからがいよいよ地理的・文化的にヨーロッパのスタートだ。
 
 
 
国境からは高速道路も走っているが、まずは一般道を進む。高速道路は良さそうな造りでアップダウンもそれほどきつそうでは無いが、一般道は相変わらずの勾配。しかし舗装はそれほど悪くなく、トルコより走りやすい。

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↓この標識はいったい……。
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天気は午後から回復の予報だったのに、午後になってむしろ本降りになってきた。写真も撮れずに黙々と進む。

通過する村はまだそれほどトルコとの変化は感じないが、何かが少しだけ確実に変わったのを感じる。それが何であるのかうまく言葉には出来ないが、人の顔立ちや服装、車の運転、道や家のつくり、そういうものから微妙な変化を感じたのかもしれない。しかし明らかに変わった点は、モスクが教会にかわったことだ。また商店や食堂はあまり無さそうで、休憩のタイミングが難しいかも。
 
 
 
昼食を取れるようなレストランを見つけられないまま、14時ごろにアレクサンドルーポリへ。

町に入るとトルコとはやはり少し雰囲気が違う。全体的に今までの国よりもう少しキッチリした感じがある。また、街を走るバイクが増えた。そのバイクも、トルコで走っているようなよくわからないメーカーのものではなく、ヨーロッパや日本のバイクが多い。ホンダのスーパー・カブだってある。
 
 
EU圏に入って宿代が上がるのは分かっていたが、初日くらいは無難にホテルに泊まることにする。まだ雨が降っているし、明日も雨予報だ、こんななかでキャンプなんかしたくない。

ネットで調べておいたHotel Verginaという宿へ。ここはBooking.comにのっていて、恐らくこの町で最安の宿。トイレ・シャワー・Wifi付きのシングルが25ユーロ(言い値は30ユーロ)。

宿のおじさんはロシア人らしく、カザフスタンを走っていたころに覚えたロシア語の挨拶を言ったりしたら喜んでくれた。

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↓駅の正面で、部屋からは海も見える
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荷物を置いてから米ドルの両替へ。両替商は見つからず、旅行代理店で両替したら手数料を取られてしまってちょっと損をした。テッサロニキのような大きな町で両替商を探したほうがよかったかも。

ついでに国際キャッシュカードでATMからユーロを降ろそうとしたが、なぜか高額な手数料がかかってしまう。新生銀行のカードで400ユーロを引き出そうとしたら、2000円以上の手数料がかかるという表示が出る。楽天銀行のカードを使っても同様。今までの国では手数料なんてかからなかったのに、どういうことだろう。さすがにこんな手数料を払うのはもったいないので、今はとりあえず諦める。

その後は街を散策。飼われているのか野良なのかわからないが、やたら犬が多い。フラフラと散歩したり猫を追っかけたり店の前のマットの上に丸まって寝ていたりする。

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とりあえず宿に戻ってビールを飲む。トルコはアルコール類がクソ高かったが、ギリシャに入って安くなった。このビールは0.7ユーロくらい。味はそこそこ。

【今日のビール】
「アルファ」

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夕方になって今度は別のATMで試す。何箇所か試してみたら、楽天銀行の方が使えた。よかった。でも新生銀行の方も使えないとちょっと困るので、もう少し様子を見てみよう。

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夕食を食べるためにレストランを探すが、ヨーロッパに入ってどの店もなんだかオシャレに見えてしまい、小汚い自転車乗りには敷居が高い。トルコのロカンタは、そういう意味でもいい所だったなぁ……。

しばらく迷って、いくらか庶民的な雰囲気の店へ。ギリシャ料理なんてまったく分からないので、英語が話せる店員さんにお勧めを聞いてそれを注文。

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頼んだのは、

豚肉!

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↓それと山盛りサラダ。上にはぶっきらぼうにチーズが乗っている
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考えてみれば久しぶりの豚肉だ。イスラム圏は豚は食べないので、多分中国以来。やっぱり豚肉は美味しいよな。鳥も牛も羊ももちろん美味しいが、でも豚の代わりになるわけではないから。

山盛りサラダとビールを頼んで、計10ユーロ。うーん、高い。

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とりあえずギリシャ初日は無難に終わった。明日も雨予報だが、ゆっくりする余裕は無いので進みます。
 
 
 
【走行データ】
走行距離:55km
総走行距離:12023km
トルコ国内走行距離:2047km
 

カテゴリー: ギリシャ(Greece), トルコ(Turkey), ビール タグ: , , , , , パーマリンク

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