2/24 ドゥブロヴニク→メトコヴィチ (105km)

 
天気は曇り。晴れ間も見えるが、雨を降らしそうな暗い雲が風に流されていくのも見える。不安定な天気のようだが、とりあえず出発しても大丈夫そうだ。

ここ最近になって気温が上がってきたので、今日は上着を1枚減らして走る。長袖Tシャツとジャージ、それとレインジャケット。
 
 
 
ドゥブロヴニクから脱出するには、町を迂回するように造られた山の斜面の上にある幹線道路まで登らなくてはいけない。宿を出た直後から急坂を走らされる。

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ドゥブロヴニクを出てからもアップダウンが続くが、今日は強い追い風が吹いているのでいくらか楽に進める。しかし気温が高めなせいで登りになると汗だくに。レインジャケットを着たり脱いだりするのが面倒臭い。

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海岸は綺麗な景色が続くのだが、若干飽きてきた。地形も町もどこも大体似たような風景が続くので感動が薄い。あるいは天気のせいでそう感じるのかもしれないが。

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昼頃に道路わきで休憩していたサイクリストと出会う。イングランドからきた彼らは、ヨーロッパ各国の首都を巡る旅をしているそうだ。なるほど、そういうテーマもなかなか面白い。www.tyredriders.com

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こちらが日本から自転車で来たと知ると「凄いね!」とたいそう驚いていたが、彼らだって全首都を回るのにかなりの距離を走るそうだから大したものだと思う。
 
 
そんな二人と別れてから4kmほど進んだところでまたしてもサイクリスト!

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この人は恐らくフランス人。英語をほとんど解さないのであまり話せなかったが、どうやらエルサレムまで行くらしい。自転車は折りたたみ式。なかなか特徴的な人物だ。
 
 
 
午後も大体同じような風景が続く。

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時々海岸から離れて小さな丘を越えたり。

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ヨーロッパ有数の長さを誇る(らしい)ストンの城壁が見える。

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この辺は牡蛎の養殖で有名らしい。あれはそのイカダだろうか。

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15時ごろにボスニア・ヘルツェゴビナとの国境に着く。ボスニアはほぼ内陸国だが、わずか10kmほどの海岸線を有している。ここはクロアチア領土の海岸線を分断するようにしてあり、ドゥブロヴニクはいわば飛び地になっている。これはかつてドゥブロヴニクがラグーサ共和国という都市国家であったころ、ヴェネツィア共和国との紛争を避けるための緩衝地帯としてオスマン帝国に売却した土地の名残だそうだ。

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この国境は実に簡易的なものだった。ゲートは一箇所だけで出入国を兼ねる(このゲートの職員はどちらの国に属しているのだろう?)。パスポートをチェックしただけでスタンプは押されない。

ここまでのクロアチア走行距離は100km。

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この海岸線にはネウムという町がある。他のアドリア海沿岸の町の例に漏れず、リゾートとして機能しているようだ。大した特徴を感じず、そのまま通り過ぎる。

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ほぼ10km走って再び国境へ。こちらも先ほどと同じように簡易的な越境で、実に簡単にクロアチア再入国。

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今日はここからもう少し進んだOpzenという町を目指す。昨日グーグルマップを見ていて偶然見つけた宿に10ユーロの部屋があるらしいからそこに行ってみるつもり。

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小さな峠を越えると、ボスニアから流れてくるネレトヴァ川によってつくられたデルタ地帯に出る。Opzenはそのネレトヴァ・デルタの付け根辺りにある小さな町。

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しかし目当てのホテルに行ってみたところ、10ユーロという値段は夏だけのものらしく、今は20ユーロで値切りもきかない。20ユーロは少し高いので他の宿を探すが見つからず、やはりキャンプすることに。
 
 
 
この辺はミカン畑が広がっていてその中に入ればいくらでも人目を避けられそうだったが、実際に足を踏み入れるとどこも水を多く含んだ土でちょっとテントを張れるような感じではない。仕方ないのでGSキャンプをすることにして先に進む。

すぐ先にGSがあったが、そこは敷地が狭くキャンプさせてもらえなさそうだったので、さらに4kmほど進んだメトコヴィッチという国境の町まで進む。この町の入り口に良さそうなGSがあったが、折角町まで来たのでここでも一応宿をチェックする。しかしこの町にある2軒のホテルはどちらも50ユーロと論外の高さなので、やはり引き返してGSへ。
 
 
しかしいざテントを張らせてもらおうと頼んでみたら「ダメ!」とのこと。いきなり窮地に立たされた。

この町を出るとすぐに国境で、既に真っ暗になっているので今から先に進むのは現実的でない。かといってさっき通り過ぎた最初のGSまで戻るのも面倒だ。それにこの感じだとそのGSでも断られそうな気がする。町外れの河沿いにテントを張れるスペースはあるが、道路から丸見えで、そんなリスクを犯す気にはならない。

さて困ったなと思っていると、町の入り口にもう一軒ホテルがあったことを思い出した。そこはいかにも高そうなリゾート風の建物だったのでスルーしたが、オフシーズンだからそういう場所の方がひょっとしたら街中のホテルより安いかもしれない。

いざそこに行ってみると35ユーロ。予想通りだ。これでも痛い出費には変わりないが、今日はもう諦めよう。思えば、節約しようとして20ユーロの宿を蹴ったのが裏目に出た。
 
 
宿のオーナーのおじさんはほとんど英語ができないが、こちらが日本人とわかるとクロアチア語で空手の話をしてきた。ほとんど理解は出来なかったが、どうやら以前空手をやっていてヨーロッパの有名な大会にも出たことがあるらしい。

今日は散々な終わり方だったが、楽しそうに話すおじさんを見ていると「まあ良いか」という気分になってきた。
 
 
 
その後も、35ユーロも払ったのにWifiが不調でネットが出来なかったりはしたが、とにかく自炊して夕食を済ませて眠った。
 
 
 
【走行データ】
走行距離:105km
総走行距離:13525km
 

カテゴリー: クロアチア(Croatia), ボスニア・ヘルツェゴビナ(Bosnia and Herzegovina) タグ: , , , , パーマリンク

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