7時に起きて準備を始めて10時出発を目指すが、自転車の前輪がパンクしていることが判明。朝からパンク修理。
パンクの原因は小さなガラス片。こんなものにシュワルベのマラソン・プラスがやられるとは。13000km以上走って流石に溝が減ってきたから、パンクしやすくなっているのだろう。
結局11時近くなってから出発。
今日はとても良い天気。最近は「アドリア海も飽きてきたな」なんて感じていたが、天気が良いだけで見え方が全然違う。
ここからシベニクという町までは入り組んだ海岸線を走ると遠回りになるので、海岸を離れて小高い山を越えて行くルートを走る。なので街を出るとすぐに登り。最初こそ若干キツイ斜度だったが、その後はそれほどでもない。気温が高いので上半身は長袖Tシャツだけになって漕ぐ。汗をかいても強い日差しと心地よい風ですぐに乾き、美しい風景を見ながら楽しく登れる。なんて気持ちの良い天気なんだろう。
しばらくすると内陸に入り海が見えなくなる。ここからは更に斜度が緩やかになり、ジワジワと標高をあげる。
昼食を取りたいので店を探しながら走るが、通過するのは小さな村ばかりでなかなか見つからない。14時ごろになってゴスティオニツァ(クロアチアの庶民的なレストランらしい)を見つけるが、時間のせいか食事を出していなかった。今のところクロアチア料理をほとんど食べられていないから、どこかでゴスティオニツァに入りたいのだが、これが意外と見つからない。観光地じゃない街中に行かないと無いのかな。
仕方ないので手持ちのお菓子で昼食。オリーブ畑の前に座ってクッキーをかじっていると、これはこれで悪くない。暖かい日差しとカラっとした空気、爽やかな風、気持ちのよさそうな草地とオリーブの木陰。店の中で食事するよりずっといいじゃないか。
この近くの藪の中で狐を目撃する。今までも何度か見たけど、日本だとなかなか見られないからやはり少し感動する。
緩やかなアップダウンを繰り返してシベニクに到着。スーパーで野宿に備えて買い物をし、ついでに惣菜パンのようなものを買って少し腹に溜める。
このシベニクも歴史のある古い街らしいが、それほど心を惹かれなかったので今回はスルー。50km毎に観光で滞在していたら流石に進みが遅くなりすぎる。
シベニクを出るとクルカ川の河口、というか入り江を渡る。ここはフィヨルドのように内陸深くまで入り組んだ入り江で、なかなか興味深い地形だ。
シベニクから隣町のヴォディツェ(Vodice)までは低木がまばらに生える地帯が続きキャンプ適地はいくらでもありそうな感じ。
ヴォディツェを過ぎるとオリーブ畑が増えてきた。畑の中でキャンプしてもいいが、どこも結構農家の人がいて手入れをしているので、出来れば普通の林があるとありがたい。
しかししばらく走るとあまり人が来そうにない雰囲気のオリーブ畑があった。道から離れると視界を遮れるし、開けていて快適そうなのでここでキャンプすることに。
今日は夕焼けが綺麗そうだが、残念ながらここからは見えない。まあ仕方ない。もう少し進んで海沿いに出ることも出来たが、安心して眠る事は何事にも代えがたい。
夕食にスパゲッティーを食べた後についそのままウトウトしてしまったが、思い直してブログの下書きを済ませ、あかるい月明かりの中で歯を磨いて就寝。
【走行データ】
走行距離:66km
総走行距離:13816km