今回は最後まで1人でドミトリーを使えた。いつもこうだと良いのだけど、もちろんそうはいかない。
昨日買っておいたパンで朝食を済ませて9時半ごろに出発。今日はこのあと国境越え。スロヴェニアから再び通貨がユーロになるので、今のうちに残ったクーナの小銭を消費しておく。パン屋へ行き上手く消費できるように値段を見ながら調整して選んでいたら、状況を察したのか、それとも相当貧乏でなけなしのお金を握り締めてやって来たと思われたのか、レジのおばちゃんが笑いながら選ぶのを手伝ってくれた。
国境に両替屋がいるかわからなかったので、念のため両替も今のうちに済ませておく。近くの貴金属店に行き、残りの紙幣の両替。しかしここだと5ユーロ単位でしか両替していなくて、10ユーロ分には惜しくも届かない金額のクーナしか持っていなかったので5ユーロ分だけ両替。結局またクーナの小銭が増えてしまった。仕方ないのでこの先どこかの商店で使い切ってしまおう。
そんなこんなで結局走り出したのは10時ごろ。
町を出るとすぐに登りになる。ここからはイストリア半島の根元を突っ切るように内陸を走る。200mまで一気に登ったところで小さな町に着いたので、そこで調理用のガソリンを買い、残りのお金でスーパーで買出し。
そこからもしばらくは登り。民家が点在する道で、面白みにかけるルート。
晴れ間はあるが、南側の空は一面雲なので日差しがなく、また北風も吹いていて寒い。
600mくらいまで登ってクロアチア・スロヴェニアの国境に到着。国境の手前には両替屋が数軒あったので無駄な手間をかけてしまったようだ。
クロアチア側のイミグレのゲートはなぜか無人でそのままスルー。
スロヴェニア側のゲートに2つの窓口があって、そこで出国スタンプと入国スタンプを押された。
さあ、ここからは再びシェンゲン協定圏内だ。シェンゲン協定はその加盟国内(ヨーロッパの主要国の多くが含まれる)を最大90日間自由に旅行できる制度だが、逆に言えば90日間しかその圏内にいる事は出来ない。アルバニアからクロアチアにかけてはシェンゲン協定圏外だったのでカウントされないが、ギリシャは加盟国だったのでそこですでに18日間を消費している。そうすると残りは72日間、遅くとも5/22日にはシェンゲン圏外へ出る=帰国する必要があるということだ。旅の途中でシェンゲン圏外に出る可能性もゼロではない(例えばアンゴラに立ち寄ったり、モロッコに渡ってみたり)が、否応なく旅の終わりを意識させられる。
スロヴェニアに入って牧草地が増えた。村の様子は特に変化無し。クロアチアと同様、レストランの看板にはPizzaやGrillの文字がよく見られる。
牧草地と森が続き、どこでもキャンプできそう。あまりに気持ちよさそうなのでキャンプしてしまおうかとも思ったが、やはり少しでも進んでおいたほうがいいだろう。後ろ髪を引かれる思いで先に進む。
夕方に今度はイタリアとの国境に到着。そう、スロヴェニアの走行はもう終わりである。一応国境施設はあってパトカーが一台止まっていたが、パスポートのチェックはなく(シェンゲン圏内なので)そのままスルー。
ここから海沿いのトリエステまで一気に下る。トリエステは結構大きな町で、今までの国の町とも雰囲気が違う。
この広場なんていかにも“イタリア”という感じだ。
Booking.comで調べておいたホテルへ行くが入り口がわからず、建物の1階にあったバール(Bar)に聞いてみたらそこも同じ経営だったらしく、店員が案内してくれた。
トイレ・シャワー・Wifi付きのシングルが24ユーロ。自分の旅の予算からすると高いが、イタリアに入ってこの値段は安いほうだろう。
初日くらいは贅沢を、ということで近くのトラットリア(イタリアの庶民向けのレストラン)へ。
海沿いなのでシーフードスパゲッティ! それと白ワイン!
久しぶりのちゃんとしたスパゲッティはやはり美味しい。なんというか、イタリアンは日本でも馴染みがあるから今更感動するほどの美味しさではないのだけど、それでも高水準で安定したお味。ああ、アルデンテってこうだよな、という感じ。
サラダとシーフードスパゲッティ、ビール、グラスワインで計21ユーロ。フムフム、1泊分のお値段ですか。あれ、なぜか涙が……。
食後はビールを買って帰る。
イタリアといえばモレッティでしょ。まあそれほど味わい深いわけでもなく、ライトな味。
それよりもスーパーに冷えたビールが置いてなかったのがショック。
さていよいよイタリア走行開始だ。食の面ではかなり楽しみではあるが、予算の面では既に顔色を失いつつある。
でもまあ、折角だからあまりケチケチせず色々なものを食べてみたいところだ。
【クロアチア滞在費用】
滞在日数:16日間
総支出:2191クーナ+113.5ユーロ=約55224円
一日平均支出:約3450円
うーん、高い。結構宿に泊まったしダラダラと過ごしていたからな。クロアチアは物価は高めと言っていいだろう。宿(プライベートルーム)なんかは値段のわりにはいい部屋に泊まれるけど、でもそれもオフシーズンだからかも。
【走行データ】
走行距離:82km
総走行距離:14202km
クロアチア内総走行距離:662km
スロヴェニア内総走行距離:32km