ここの朝食は8時半からなので、先に準備を済ませてから食堂へ下りる。
がっさんは既に食事も終えて出発しようとするところだった。普段はかなり朝早く出発するらしいので、今日はこれでも遅い出発。今日は僕がジェノヴァへ到着した日に通過したTortonaまで行くそうだ。
今回はかなり軽量仕様というがっさん。バックパックとフロントバッグ代わりのウェストバッグのみという身軽さ。その分、一日で結構な距離を走るようだ。
ミラノまでの道のり、楽しく安全に走ってください。
さて、朝食も準備も終えて10時にチェックアウトを済ませようとすると、なぜか値段が35ユーロ。あれ、昨日は聞き間違えたのか? いや、何度か聞き返したし30ユーロだったはず、しかし確信は持てないしそのニュアンスを英語に載せて伝えることも出来ない。結局モヤモヤしたまま35ユーロを払って宿を出る。
なんだか朝から凹むな、と思っていたら前輪がスローパンクしてタイヤも凹んでいる。
踏んだりけったりじゃないか★
まあもういいや。凹んでももう仕方の無いことだし、深く考えないことにしよう。パンクのほうは小さな穴のようで空気の抜けはかなりゆっくりだから、とりあえず空気を補充してパンク修理は後回しにしよう。
今日はスカッと晴れて気持ちの良い天気。風向きもいいし調子よく進む。
こんな日は食事は外で食べたほうが絶対に気持ち良い。そう思ったので、パン屋でピザパンとビールを買って海岸のベンチに座って食べる。
禁断の昼からビール……!(今更禁断もなにもないけど)
この頃から風向きが向かい風に。陸風とか海風とかではないのに、急に風向きが正反対になるというのが腹立たしいが、それでもそこまでペースを落とさずに進む。
途中からサイクリングロードが現れた。昨日がっさんに聞いた話だと結構長い区間で通ってるようなので迷わずそちらの道を選ぶ。どうやら廃線を利用して造られたサイクリングロードのようで、アップダウンが少なくて助かる。
夕方になって流石に疲れが出てきて(まだ風邪が全快していない)ペースが落ちてくる。
Sanremoという町に着いたのでスーパーで買い物。この町もサイクリングロードが貫いているのでそのまま通過したが、これだと街中は見られないな。
街中のサイクリングロード沿いには昔の駅舎が残されていた。
Sanremoを過ぎてしばらくするとサイクリングロードが無くなる。そろそろキャンプ地を探しながら走るが、町が短い間隔で点在していて、どの海岸にも人が多い。散歩をしたり、バールのテラスでワインを飲みながら話をしたりと、本当にヨーロッパ人は晴れた日に外にいることが大好きなんだな。
しかしとにかくこれではキャンプできそうに無い。暗くなればテントを張っても大丈夫そうだが、最近は19時くらいまで明るいのでそこまで待ってもいられない。
しばらく進んだところにキャンプ場があったので行ってみるが営業していない。すぐ近くにあったもう一つのキャンプ場は、場内に犬が飼われていたので人はいるようだが、門は閉まっていて営業しているかはわからない。呼び鈴を鳴らしても反応が無いのでどうしたものかと思っていると、ここにイタリア人サイクリストが登場。その人はフランコさんといい、80kmほど離れた自宅からやってきたそうだ。
その人がキャンプ場の管理人に電話をしてくれて、どうやら泊まれることになった。営業していないのかと思ったが、ただ単に管理人が不在なだけで、安全上の理由で門は常に閉めていて、他の客もいるようだ。
料金は8ユーロとちょっと高い。これでも、本来なら更に自転車の料金とかもプラスされるそうだ。シャワーもWifiも電源もあるので確かに快適ではあるのだが、野宿の変わりにキャンプ場となると結構高く感じる。でもここは人懐こい犬と猫がいてその点は良い。
シャワーは湯冷めしないように注意しつつ簡単に済ませ、いつもどおり夕食。今日は海老の水煮みたいなのを買ってみたのでそれでシーフードスープスパゲッティ。
食後に充電関係を済ませつつ、暖房代わりに猫を膝の上に乗せながらブログの下書きを書く。犬のほうは夜のパトロール中らしく、どこから出たのかキャンプ場の敷地外を勝手知った感じで歩いている。
キャンプ場の良いところ、それは設備が整っていることだけではない。安全が確保されるのでかなり気楽にキャンプできるのだ。夜も安心してゆっくり眠ることが出来た。
【走行データ】
走行距離:91km
総走行距離:14975km