明け方まで外で飲み明かしている若者たちの声が聞こえてうるさかった。これだから週末は困る。
朝食を食べて準備をし、少しネットで作業してから10時半に出発。今日からはアンダルシア地方のグラナダにむけて走る。
路面には巡礼路を示すと思われるペイントが。
しばらくは市街地が続き、交通量が多くて走るのが大変。しかし追い風が吹いていて、足の疲れもよく取れていたので快調に漕げる。
昼頃になってようやく町を出ると、バレンシア手前と同様にオレンジ畑が続く。
小さな町のスーパーで昼食用にパンとハムを買う。しかしそこからしばらく良い休憩ポイントが見つからず、結局1時間以上走ったところでようやく木陰を見つけて昼食。
ノンアルコールビールと共に。これと4個セットのバーガー用のバンズを買った。4個もいらなかったがそれしか無く仕方なく買ったが、案の定多くて食べきれず、1個は夕食の食材に残しておく。
食べながら地図を見て今後のルートを練る。当初は高速道路の側道を行き、側道が途切れるところでは高速に侵入して進もうと考えていた。しかしそれだとパトロールに見つかって変なところで降ろされたら面倒だし、それに高速沿いを走るのはあまり面白くなさそう。
ここは無難に下道を行くことに。下道だと高速道路から外れて遠回りになるうえに小さな峠越えがあるが、仕方ない。
昼食後もしばらくはオレンジ畑。今日はかなり気温が高く、空気が生ぬるくて少し不快だ。
背後に山が迫るXativaという町。ここのスーパーで夕食用に野菜を買っておく。飲み物は、峠を越えた後にGSがありそうなのでそこで買うことにする。
Xativaの町から峠を上りはじめる。足の調子は良くグングンと登れるのだが、なにせ暑い。夕方になって西日が顔に当たり、また追い風は弱く自転車のスピードと同じくらいなので体感では無風状態で体が冷えない。
200mちょいの峠を越えるとのどかな風景。でも思っていた以上に農地が多くて、これはキャンプ適地があまりなさそう。
通気性を確保しつつ日差しを遮る、暑い地域ならではの工夫だろう。このスペイン式すだれが古くからあるものなのかは分からないが、日本とスペインという離れた場所でも「同じ問題には同じ解決策」的な類似性が見られるのは面白い。
同じ町にあった街路樹と手足の型。きっと地元の小学生かなにかが街路樹を植えて、その時の自分の手形を残してあるのだろう。こういうのも日本でありそう。
少し走ったところの小さな町にあるGSで冷たいジュースとビールを仕入れる。ついでにトイレを借りて、そこの水道で腕と顔を洗って少しすっきり。
キャンプ地を探すが、予想通りなかなかいい場所が見つからない。農地でもオリーブ畑ならテントが張りやすく、まだ実がなっていないので農家の人が来る可能性は低そうだが、ギリシャの頃と違って結構しっかり柵がしてあったりするのでキャンプはしにくい。
徐々にぬるくなっていくビールを気にしながら19時くらいまで走り、Albaidaという小さな町の手前で脇道に入る。相変わらず農地が多いが、車道からは見えない草地を見つけたのでそこにテントを張る。町が近いのが少し気になるが、人が出入りしているような形跡も無いから大丈夫だろう。
町では祭りでもやっているのか、スペイン語の音楽が聞こえてくる。そんななかビールを飲みながら夕食を作る。今日は暑かっただけに冷えたビールが美味い!
それにしてもここは羽虫が多くて鬱陶しい。暖かくなってくると虫が増えるのが困り物だ。
食後にポータブルオーディオプレイヤーで音楽を聴いていたら少し寝てしまったが、夜中に起きて日記とブログを書いて就寝。
グラナダはまだまだ遠い。
【走行データ】
走行距離:92km
総走行距離:16373km