昨日遅くまで起きていたせいか、今朝は体がだるい。
減っていたリアのブレーキシューを交換。その後ゆっくりと準備をし、二度寝をして、ネット作業をしてから11時半に出発。もう昼じゃないか。
寝起きはだるかったものの、自転車に乗ると調子が良くなる。リスボンまでもうあと1週間程度だ、残りの旅を楽しまないと。
セビリヤの町は割とすんなり抜けられた。セビリヤ郊外からは高速道路と並走する道を北進する。交通量が少なく、追い風も吹いていて快調に進む。
スーパーで昼食のパンとハムを購入。この先ポルトガルに入るまで大きな町は無く、補給がどの程度あるかわからないので、水分も多めに買っておく。
出発から10km程度でSantiponceという小さな町に着く。ガイドブックによるとここにはローマ時代の遺跡群があるのだが、残念ながら今日(月曜)は定休日。
でも町の入り口にあったローマ劇場跡は外からも見られた。ここで遺跡を眺めつつ昼食。出発してからまだ2時間も経ってないが、それでも腹は減るのだ。
ちょっと酸味のあるサラミ。好みは分かれるかもしれないけど、悪くない味。
午後から徐々に丘陵地帯になっていく。アップダウンを繰り返すが斜度が緩やかで追い風もあるのでペースは良い。
最初は麦畑が多かったが、次第に木が増えてきて周囲は放牧地になってきた。キャンプするにはこういう場所の方がいいが、しかしどこもフェンスが張られていて中に入れない。この先もこんな状況が続くとちょっと困るな。
15時ごろに高速を離れて進路は西に向く。この頃には風は西よりに変わって向かい風気味に。
ここのGSでキャンプ用の飲み物(つまりビールだ)を早めに調達しておく。
アップダウン地獄の始まり。高低差が大きくなり、斜度も若干きつくなってきた。
雲行きが怪しくなってくる。天気予報では曇りで、雨予報ではなかったが……。
17時頃になると遠くの風景が霞んできた。雨が降り出しているようだ。
霧雨は土砂降りの雨よりはマシだが、それでも身体はしっかり濡れる。濡れたままでキャンプになると服が乾く事はまず無いので、さっさと合羽を着て雨を防ぐ。
アンダルシアといえばこの巨大な牛の看板。初遭遇。これは元々はスペインのシェリー酒メーカーの看板だそうだ。
合羽を着ていても結局は汗で濡れてしまう。キャンプ地を見つけられないまま100m前後の高低差の坂を何度か登り、Higuera de la Sierraという標高600m位の町に着くころには「合羽を着ずに走ったんですか?」というくらいにびしょ濡れ。これなら本当に合羽を着ずに走ったほうがマシだったかも。そうすれば、まあ少し冷えてしまうかもしれないけれど、少なくとも合羽は濡れない。中まで濡れた合羽なんて重くて不快で寒いだけだ。
もう19時を過ぎていて、キャンプをする気力もなくなってきたので宿に入ることも考える。Googleマップによればこの町には宿があるようなので値段を聞いてみることにする。
しかしいざその場所に行っても宿は無い。バルに立ち寄って聞いてみても、この町には宿は無いという。……Googleマップは案外不正確なことが多くて困る。
でもそのバルの人によれば4kmほど先の村にホテルが一軒あるそうだ。どちらにしろ今は進むしかないのでそこに行ってみる。
でも結局、次の村でホテルは見つかったが営業はしていなかった。まあ小さな村だ、観光客が多く訪れるような場所じゃないからハイシーズン以外は閉めているのかも。
結局キャンプ地を見つけられないまま、さらに次の町に着いてしまった。ここはそこそこの規模の町で、山の上には城もある。観光用のホテルも何軒かあるようだ。
急な坂だらけの街中を自転車を押して宿を探す。1軒目は四つ星ホテルで見るからに高そうだったのでパスしたが、2軒目のホテルは33ユーロ。これでもまだ高いし、他にも宿はありそうだったが、もう疲れてしまったのでここで妥協する。
わお、綺麗なお部屋。セビリヤとの落差が激しい。まあこれで33ユーロなら安いほうといえるのかも。
時間はすでに21時半。流石にクタクタだ。こんなに頑張るつもりじゃなかったのに。
何はともあれシャワーを浴びる。ここは大き目のバス付きだったので、湯船に浸かりながらビールを飲む。
その後は濡れた衣服の洗濯(雨に濡れたままだと翌日臭いので)をして、バスルームでガソリンコンロを使って(ベッドルームは火災報知機とかあるので)自炊。食後に何とか日記はつけたが、ブログまで書く気力は残っていなくてそのまま就寝。
【走行データ】
走行距離:97km
総走行距離:17226km