5/7 エヴォラ2日目

 
料金に込みの朝食(トーストとコーヒー)を済ませると、同室のお喋りなおじさんは出発準備。こちらも準備をして、おじさんに挨拶してから観光へ。

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まずはサン・フランシスコ教会へ。ここには人骨堂(Capela dos ossos)と呼ばれる場所がある。

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教会自体は現在工事中だが、その脇にある入り口から人骨堂へ入ることが出来る。入場料2ユーロ、写真撮影は別途1ユーロ必要。

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この人骨堂は祈りや瞑想のためのスペースとして造られたらしい。壁や柱を多い尽くすように人骨が敷き詰められている。骨の種類はさまざまで、頭蓋骨、腕や脚、骨盤など。天井には装飾画が描かれているが、その縁にも頭蓋骨が並べられている。

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天井に描かれた絵の縁に並んだ頭蓋骨が妙に装飾的で、不気味というよりは一種のシュールさを感じる。
 
 
 
この骨がどういう人たちのものなのかはよくわからない。ネットで軽く調べた限りだと、戦争や流行病で亡くなった人たちのものらしいが。

また本来はここに壁に吊るされたミイラがあるのだが、それは現在修復作業中で見ることは出来なかった。残念。

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そのミイラが誰なのかもよくわからない。個人のブログでは「不倫をした男がその妻によって吊るされた」というような記述をいくつか見つけたが、教会でそんな行為が許されるだろうか? 都市伝説のように感じる。もっと探せば情報があるかもしれないが、今はその気力は無い。

それにしても、吊るされた当初は生身の(あるいはミイラ化するための処置を施された)状態であったのだろうか。それはそれで当時の堂内は凄惨な光景であっただろう。
 
 
 
やはり宗教というのは本来、死と向き合うことから生まれた概念なのだろうな。生きることの苦悩と苦痛、死の恐怖、そしてひょっとしたら死後への希望、それらと向き合うことで生き方を考える、そのための手段なのかもしれない。その手段に説得力を持たせるために、「神」や「神の子」を創り、物語を組み立てていく。社会をうまく動かすための、自らを律し幻想を得るためのシステム。などと考えると面白い。
 
 
 
人骨堂の次は、宿のスタッフが教えてくれた小さな博物館へむかう。

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この博物館は町の西側、城壁を出てすぐのところにある墓地の一角。入場無料。ここはエヴォラ周辺で発掘された先史時代の道具だったり、イスラーム支配時代の物が展示してある。コルドバで見た考古学博物館よりはもっと小規模な展示。よって中の写真は無し。

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博物館の後も散策。途中でマーケットに行ってみたが、比較的新しい建物のわりに店舗数が少なくて、あまり活気は無かった。

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昼食は昨夜と同じ店へ。焼いた肉が食べたいなと思って店員に聞きながら注文したのに、運ばれてきたのは昨日と同じようなスープ。今回は鶏肉。まあ美味しいから良いのだけれど。

どうやらこれは人気メニューらしく、周りの人も注文していた。

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ヨーロッパに入ってからは食後にはエスプレッソが定番。これが不思議と食事の締めに合う。カップの底に溶け残るくらいドサッと砂糖を入れて甘くして飲む。
 
 
 
一度宿に戻って少し昼寝。

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15時頃に再び外出。カテドラルへ。

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ここのチケットは料金によって見学できる範囲が分かれている。どれにしようか迷っていると、後ろに並んでいた人が「全部見られるやつがオススメだよ!」と言ってきたのでそれにする。
 
 
 
まずは屋上へ。

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なかなか良い形の塔。

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こうしてみると周囲はほぼ平野と言っても良い地形だが、自転車で走ると地味なアップダウンが気になる。

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続いては中庭。

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聖堂内は比較的シンプルな印象。スペインで見てきたものとも違う雰囲気だ。

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これは最後の晩餐だと思うんだけど、食べているものが赤ワインとパンと、それにウサギ?

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最後に付属の博物館。

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これは聖遺物だろうか。

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カテドラルを出てから水道橋跡を見に行く。その途中にあるローマ時代の神殿。

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水道橋は町の建物に一体化。

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なかなか面白い風景だ。何が良いって、こんな歴史的な建築物が普通に日常の中に溶け込んでるところだ。
 
 
 
エヴォラの街の石畳は凹凸が激しくて歩きにくい。

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ローマ神殿の広場に戻って、そこのオープンカフェでビールとチキンパイ。

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宿に戻ってからはタイヤ交換をする。

イタリア最後の日にサイドウォールの亀裂に気付いて以降、新品のマラソン・プラスを見つけられないままなんだかんだでここまでやってきてしまった。リスボンに着いてから新しいタイヤを探して交換しようかと思っていたが、もうここで予備として持っていたタイヤと交換してしまうことにした。そうすれば古いタイヤの分の重量(マラソン・プラスは1kg弱と重い)が軽量化できて、帰りの飛行機での重量制限の超過料金対策にもなる。それに今交換しておけば、リスボンまでの道のりでタイヤの変更による乗り味の変化を確認できる。

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古いタイヤはサイドウォールが裂けた部分が周囲より膨らんでいて、トレッド面も偏磨耗していた。しかし他の部分はまだかろうじて溝がある。9000km弱で前後輪の入れ替えをして、最終的に17000km超までもった。大したものだ。ユーラシア大陸横断に耐えるタイヤと言って問題ないだろう。

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新しいタイヤはパナレーサーのFDパセラ。サイズは同じ26×1.75だが、パセラのほうが細く、外径も小さいように感じる。スピードメーターのタイヤ周長を設定しなおさないとならないかもしれない。GPSの速度計との照合で調整しよう。(明日には忘れていそう)

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パセラはあくまで予備として持ってきたので、コンパクトに折りたためて軽いケブラービード。重量は500g弱。長期旅行で使うには若干の不安があるが、まあとりあえずは大丈夫だろう。

それよりも不満なのは色。「予備だから何でもいいや」とその時に在庫のあった青を買ったが、やはり黒が良かった。せめて青の部分がもっと細いラインだったらまだ良かったのだが。

前後で雰囲気が違ってしまった。フェンダーも前後で違うし。

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タイヤ交換をそばで見ていたスタッフと少し話しをした後、20時前に夕食に出る。

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路地裏にあるひっそりとした小さなレストランへ。アレンテージョ風の豚肉料理を注文(アレンテージョとはこの辺の地域名)。貝と一緒に煮込まれた豚肉は適度に軟らかくてしっとりとした食感。それほど特徴のある味付けでは無いが美味しい。一杯目のビールの後にワインを注文。ポルトガルの庶民的なレストランではワインはグラスになみなみと注ぐのが普通のようだ。気取ってなくて大変よろしい。

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宿に戻るとスタッフのおじさんはもう家に帰っていた。今日は客は自分一人らしいので静かに過ごせそうだ。
 

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