8時頃に目が覚めると、もう既にスペイン北部まで進んでいた。
緑が多く、自然や街の雰囲気がポルトガルやスペイン南部とは違う。やはりどこと無くフランスを感じさせる風景だ。
バー車両に行ってみたら早くもおじ様方がビールを飲んでいる。いいねぇ。自分は大人しくエスプレッソを注文(1ユーロ)。
今日はあまり天気が良くなさそうで、今にも雨が降り出しそうな雲。
10時半頃にアンダイエ(Hendaye)に着く。チケットには11時半着と書いてあったので随分早いなと思ったら、時差が1時間あるのだった。つまり今はフランス(及びスペイン)時間で11時半で定刻通りの到着。
まずはチケット売り場でパリ行きのチケットを買う。14:38発→20:30着があり自転車も可。2ndクラスで122ユーロ。暗くなってからの到着で不安はあるが、それほど待たずに乗り継ぎができそうでよかった。
情報収集するためにWifiを探すが、駅には無く、駅前に数軒あるカフェにも無いようだった。
地図を見るとすぐ近くの国境を渡ってスペイン側に戻ると街があるようだったのでそこに行ってみる。
国境の河を越える。
カフェを見かけたらWifiがあるかどうか聞きながら進む。それにしても昨日まではポルトガル語で挨拶、今日になって駅ではフランス語、そして今はスペイン語というややこしい状況。
Wifiのあるパン屋さんを見つけたので、そこでネット作業。連絡を取ったり、パリの宿を調べたり。ただパリには複数のターミナル駅があり、どこに着くのかもいまいちわからない。明日の出発も(もし上手くチケットが取れたとして)どこの駅から出るかわからないので、宿は現地についてから探すことにする。大都市だからいくらでもあるでしょう。
時間をつぶして駅に戻り、どの列車に乗ればいいのか駅員に確認してから乗り込む。これはTGVてやつかな?
車窓から眺める風景は、自転車を漕ぎながら見るそれとは全然別物だ。これも嫌いではないが、ジオラマでも見ているような気持ちになってくる。窓の外の世界との距離感が違うのだ。
GPSで最高速度を見てみると300km/h。速い。空に浮かんだ雲をあっという間に追い抜いていく。
21時で閉まるチケット売り場に駆け込んでローザンヌ行きの列車があるか聞いてみると、明日の朝か夕方に出る列車があるそうだ。出来ればパリも観光したかったので夕方発の方が良かったのだが、それだとローザンヌに21:30着と少し遅くなってしまう。仕方ないので朝の便のチケットを購入。98ユーロ。
それが終わったら宿探し。ローザンヌ行きはここから少し離れたところにあるリヨン駅から出るので、そこの近くで探すことにする。
途中でラーメン屋の看板を何度か見かけてよほど入ってみようかと思ったのだが、通り過ぎてしまった。他にも中華レストランがあったり、歩いている人々の人種にも巾があったり、ヨーロッパの大都市らしいと感じる。
リヨン駅近くにホテルが集まっている通りがあり、そこの一つ星のホテルに泊まる。言い値は68ユーロだったが値切ったら40ユーロまで下がったので。40でもまあ高いのだが、今日はもう疲れてしまった。
長い一日だった……。ともかく夕食の買出しのためにスーパーへ。
パリのスーパーでは21時以降は酒類を売ってはいけないみたいだ。これは困った。
クタクタに疲れた上にビールがないなんてそんな拷問我慢できない! と思ってどうにかならないかと街を歩いていたらケバブ屋があった。そこにビールもあったので、テイクアウトして帰ることに。パリでケバブというのも何とも味気ないが、でも店員のトルコ人と話をしたら少し元気が出たのだった。