今日はグラナダ観光の目玉、アルハンブラ(アランブラ)宮殿に行く。休みの日だというのに7時前に起きて準備。
スペイン(というかイベリア半島)はかつてイスラーム勢力に支配されている時代があった。ローマによる支配、そして西ゴート王国時代の後、8世紀にそれは始まり、数世紀にわたるキリスト教勢力によるレコンキスタ(再征服運動)でグラナダが陥落する15世紀まで続いた。アルハンブラ宮殿が建てられたのはそんなイスラーム支配時代で、その後キリスト教時代も改修はされたものの、イスラームの様式を残している建築だそうだ。
西欧に入ってもうイスラーム文化とはお別れかと思っていたので、こうして再びイスラームを、そしてキリスト教文化との交わりを見られるのは楽しみだ。
チケット販売は8時から、入場は8時半からのようで、本当はその時間に間に合うように行くつもりだったが、なんだかんだのんびりしてしまって宿を出たのは8:15頃。
午後になるとバルの席が出て賑やかなElvira通りも、朝は静か。
宿からアルハンブラ宮殿のチケット売り場までは歩いて30分弱。丘の上に立つ宮殿までは急な坂を登っていく。この坂が結構本当に急な坂で歩いて登るだけでも大変。でも緑が多く気持ちがいい。
列の長さはサグラダファミリアの時と同じくらい(100人位? 適当だけど)だろうか。しかし流れが遅く、結局1時間半も待たされてしまった。「遊園地で並んでアトラクションに乗る」なんて話を聞くと「アホじゃないの」と思ってしまうくらい行列が嫌いな自分だが、今回ばかりは諦めてじっと耐えた。
ようやく手にしたチケットは14ユーロ。入場制限中なので午前中の入場は出来なくて、14時~20時の午後の部にまた来なくてはいけない。さらにアルハンブラ内のナスル朝宮殿は別途入場時間が決められていて、17:30にならないと入れないみたいだ。(ガイドブックによるとこの入場時間は30分間隔らしいので、恐らく17:30から18:00までの間に入らなければ無効になってしまう)
列に並んでいる途中で他の人が話しているのを聞いたのだが、この行列は現金での購入の列で、カードで買う場合はもっと空いているようだった。でも今更動いてただの聞き間違いだったらまた列に並ばなければいけないので、動くに動けなかった。
また事前にネットで予約をしておけば現地であまり待たされることなくチケットを手に入れることが出来るようだが、前日にウェブサイトを見てみたら既に数週間先まで売り切れだった。短期旅行で予定をしっかり組んでいく人なら早めの予約は必須だと思う。
かなり時間が空いてしまったので、一度宿の近くまで戻ってからアルバイシン地区を散策することに。アルバイシン地区はグラナダで最も歴史のある地区だそうだ。
坂の途中の見晴らしのいいところから昨日行ったカテドラルが見えた。他にも、街中には様々な様式の教会があるのが見える。
最近になってようやく気付いたのだけれど、この家の白壁は太陽光を最も効率よく反射するための色なんだな。夏の強い日差しによる暑さを防ぐ工夫だ。今日は曇っているのでわからないが、晴れた日にこういう路地を歩くと白壁がとても眩しい。
丘の上にある見晴台へ。ここからはアルハンブラ宮殿が見られる。
↓宮殿の西側部分が最初に築かれた要塞部分。
午前中はまだ人が少ないのだろうが、それでもここは土産物屋が出ていたりして賑わっていた。
スペインを南進するにつれてタイルによる装飾が増えてくる。これも多分、イスラーム文化の名残なのだろうと思う。
雰囲気のいい路地が迷路のように走っているが、結構犬のフンが落ちているので油断できない。ちゃんと足元を見よう。
宿の近くには土産物屋が並んでいて、トルコを思い出すようなエキゾチックな品物が多い。ヨーロッパ人はこういうの好きそうだよな。
12時前に宿に戻る。この時間だとまだあまりバルは開いていないので、部屋で朝食の残りのパンと昨日の残りのビールで昼食。それからネット作業をして、少し昼寝。
アルハンブラ宮殿の午後の部は14時からだが、ナスル朝宮殿が17:30になってしまったので、少し遅めの15:30に宿を出る。
と、今回はやたら写真が多いので、アルハンブラ宮殿は後半へ続く。