今日はテッサロニキ観光。ひたすら歩きます。
10時ごろに宿を出て、まずはロトンダというところを目指す。
その教会の裏側の方が、なんとも味わいがある。
ロトンダは元々、ローマ皇帝のガレリウスの廟として建造されたが、結果的には廟ではなく教会として使用されたらしい。その後さらに、オスマン帝国時代にはモスクとして使用されたそうだ。
ドーム形状の影響か、中央に立つと音が非常に良く響く。
これは途中にある凱旋門。これもガレリウス絡み。
今日は天気が良く、気持ちのいい海岸。観光客だったり、散歩をする地元の人たちで賑わっている。
ホワイトタワーへ。ここはかつては城壁の一部であり、後に牢獄に、そして今はテッサロニキのシンボルになっている。
入場料は確か3ユーロだが、今日はなぜか無料開放されていた。
ホワイトタワー見学はサクッと終わらせて次はどこに行こうかと考える。町の背後の丘の上にある城壁に行ってみようかとも思ったが、歩くのが大変そうだったのであまり乗り気にならず、行く当てもないままぶらぶらと街歩き。
そんななか見つけた教会、アギア・ソフィア。その名前と外観の雰囲気からイスタンブールのアヤソフィアを連想して少し気になったので、中に入ってみた。
教会の入り口にはパンの入ったバスケットが置いてあった。貧しい人のための施しだろうか。黒い服を着たおばあさんがやって来て、十字を切ってからパンを一つ手にとり口に運んでいる姿を見かけた。
因みに教会内は写真撮影禁止のところが多いが、その理由はなんであろう? 神聖な場所が汚れるとか、祈りをささげる人の邪魔になるとか、そういうことなのだろうか。僕は写真撮影禁止のところでもまわりに人がいなければ(誰にも迷惑がかからなければ)撮ってしまうのだが、もしその写真がネット上にアップロードされているものを信徒が見たら不快に思うのだろうか。
これはなかなか難しい判断である。僕自身は無宗教者だが、それでも他の人々が信仰するものは尊重したいと思っている。そしてまた、理解をし、知的好奇心も満足させたいのだ。当然侮辱する目的で撮影しているわけでは無いからこの無礼を大目に見てくれるとありがたいのだが、そういう問題でもないのかなぁ……?
アギア・ソフィアの後は、地図に載っていた中央市場に行ってみた。しかし日曜なのでどの店も閉まっている。平日に来たら活気がありそうだが、残念。
そのままブラブラと歩いていたら、路上でなにかスープのようなものを売っている屋台を見つけた。聞いてみたら「サーレップ」だと言う。
サーレップは、イスタンブールのアゴラ・ゲストハウスに泊まったときにインスタントのものを飲ませてもらったことがある。ラン科の植物の球根を原料とした飲み物で、甘く、とろみがある。
もともとはトルコの飲み物だと思うのだが、試しに買ってみた。
シナモンが大量に入っていて、とろみもかなり強い。味は違うが、感覚としては甘酒を飲んでいるような気分。これは寒い時期には良いかも。でも2ユーロとあまり安くはない。
昼食はギロピタとビール。ギロピタを初めて食べたときから絶対にやりたいと思っていた組み合わせだ。これが合わないわけがない。
途中にあった独特の外観の教会。これはなんという建築様式なのだろう。
こういう遺跡の地面は今の街の地面より低い位置にある。街を新しくしていく過程で、取り壊すのではなく土を盛って地面を高くして、その上に新しい建物を建てていったのだろうか。
夜になって昨日と同じ店に夕食に。仔牛のトマト煮。霜降りのように脂があるわけでもないのに、スジがホロホロと軟らかく崩れていく食感は素晴らしい。一緒に添えられているマッシュポテトもソースが浸み込んでよく合う。
メインとガーリックトーストとデザートのケーキがセットになっていて、これにビール一杯とワイン(クォーター)をつけて11.3ユーロ。貧乏旅行者が毎日これを食べるわけには行かないが、内容からすれば安い。
こういう時、前日とは違う店に行って変化を楽しむのももちろん良いのだが、同じ店に通うと顔を覚えてくれるので、それはそれで楽しい。店を出るときに「美味しかったです、ありがとう。さようなら。」と声をかけると、「またね」という感じで笑顔で手を振ってくれる。でも、明日にはこの街を出てしまうから、その「またね」に応える事は出来ない。それを少し寂しく感じるときもある。
明日からはまた移動。次の目的地はメテオラだ。
【今日のピクトさん】
良い感性をしていると思う。こういうのってなかなか思いつかない。